パンチャカルマ体験記 滞在9日目

インドでの約1か月にわたるアーユルヴェーダ パンチャカルマ治療の記録です。

滞在9日目

今日も治療はお休みです。

内服薬

昼と夜 DM

就寝前 エーランダタイラ

アーユルヴェーダの入院型の浄化法「パンチャカルマ」について、

パンチャカルマは、カルマ=治療という意味ですので、さまざまな病気の治療に用いられますが、病気ではない人が、健康増進のためにパンチャカルマを受けることも可能です。

予防医学として、パンチャカルマを定期的に受けることで、体力、免疫力、知力、精神力が増し、健康で幸福な長寿をもたらすと言われています。

病気(悪い部分)を治療しながら、身体全体(病気やケガではない部分)の健康・体力の向上を行うことも、パンチャカルマの大きな特徴です。

このようなパンチャカルマの恩恵を受けるには、古典に基づいた知識を熟知していることはもちろん、経験豊富なドクターのいるアーユルヴェーダ病院を見つけることが、とても重要なポイントとなります。

 古典書には、

『・・・学識があり治療に優れた医者が、患者を浄化法で治療すれば、適切な治療の結果、患者は幸福を享受するが、無能な医者に浄化法で治療された患者は、副作用のために苦痛にさらされる・・・』

と書かれています。

パンチャカルマには、どのような治療法があるかというと、

1 ナスヤ(経鼻法)・・・鼻腔を通して行う頭部の治療法

2 ヴァマナ(催吐法)・・・吐かせる治療法

3 ヴィレーチャナ(催下法)・・・下痢をおこさせる治療法

4 ニルーハバスティ(煎じ液経腸法)・・・浣腸による治療法

5 アヌワーサナバスティ(油剤経腸法)・・・浣腸による治療法

という5つの治療法があります。

これに外科的な治療法である「6 ラクタモークシャナ(瀉血法)」を加え、ショーダナ(浄化法)と呼びます。

パンチャカルマ入院では、上記6つの治療法を中心処置として、各々に合わせた治療計画を立て進めていきます。

中心処置を行うためには、前処置(中心処置を行うための準備)が必要で、

中心処置を行った後は、後処置(中心処置をした結果が良くなるための養生)が必要です。

この前処置、後処置がきちんとできていなければ、治療の結果が出ないばかりか、治療する前より悪くなる可能性もあります。

そのため、以前のブログで書いた「ドクターの指示を理解し、言われたとおりにちゃんと守ること…」などが、とても重要になってくるわけです。

今回のブログは、簡単なパンチャカルマの説明でした(*^-^*)

おとなりの患者さんが、ヴァマナ(催吐法)の前処置の3日間、朝一で飲んでた薬用ギー。(まずいそうです。)1日目30cc、2日目50cc、3日目80ccと増えてました。(量も期間も患者さんによって違います。)

朝一番で薬用ギーを80cc飲むのはかなりの苦行です。全部飲み終えるのを見届けるまで、看護師さんはその場を離れません。私は隣で「がーんばれ!がーんばれ!」と(のんきに)応援してました。

無事、ヴァマナを終えた、翌日からのおとなりの患者さんの養生食。豆の汁(豆を煮た上澄み)です。

中心処置であるヴァマナを終え、

後処置1日目 3食 豆を煮た上澄み

後処置2日目 3食 豆の入ったスープ

後処置3日目 3食 豆と米のおかゆ

4日目から普通食に戻ってました。 

豆の汁は、お腹が空いたタイミングで言えば何回でも持ってきてくれますが、一日中、口にできるのは豆の汁だけで、しかも何もしてはいけない(完全な休息日)、なおかつ寝てはいけないので、辛そうでした(笑)