アーユルヴェーダクリニックでの研修日記  瀉血

インドでのセラピスト研修日記です。

アーユルヴェーダでは内科的治療が多いですが、症状によっては外科的処置を行う場合もあります。中でも、瀉血法(汚れた血液を排出させる)は、皮膚疾患などの改善によく使われているようです。

瀉血の方法はいくつかありますが、今回は「静脈切開(翼状針を使用した瀉血)」「ヒルを使用した瀉血」の2種の治療を見学しました。

「ヒル(蛭)を使う」というと驚く方もいらっしゃるかもしれませんが、私は今回を入れて、3度別々のインドのアーユルヴェーダ病院を訪ねていますが、その中で何度もヒルによる瀉血治療の様子を見ました。それほど、現地のアーユルヴェーダ病院では一般的で、効果的な治療法なのだと思います。

私の友人も、長年煩っていた原因不明の皮膚の炎症が、アーユルヴェーダ病院に入院してヒルによる瀉血を行い、すっかりきれいな肌になりました。(その後の生活養生を続けることも重要です)

もちろん、使用するのは医療用の決まったヒルです。

(山でヒルに噛まれても治療にはなりませんのでご注意を。。。)

ただ血を抜けばいいというわけではなく、医師の診断と処方により、「前処置・中心処置・後処置」の手順を踏んで治療にあたります。血液の排出量なども、病状や患者さんにより見極めが必要です。

中心処置がいわゆる「血を抜く」という処置になるわけですが、アーユルヴェーダでは、治療の組み立てで必ずと言っていいほど「前処置と後処置」というステップが付いてきます。

この前処置・後処置をしっかりできるかどうかで、治療の成功が左右されると言っても過言ではありません。

瀉血についても、私が施すことはありませんが、見識を深めるという意味で、大変貴重な経験になりました。

治療の道具いろいろ。